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彫刻の初心者に必要な基本・基礎知識が学べる初心者向けおすすめ入門講座教室

彫刻とは

彫刻とは、様々な素材を使って物を形作る事です。石、木、貝などが石器時代から彫刻されています。多くは製作者の心情の表現、宗教観を反映した信仰の対象として、また、物の描写や伝達する目的や長く保存する目的から作られる物まで、作られる意味も様々です。共通するのは、製作者が作る物を使って他者へ伝達する手段として製作される点です。世界中で文化が共通の形を作る前から続けられていて、違う文化を持つ国それぞれに彫刻に該当する物が遺跡から多く発見されています。また、文化が形作られてからは宗教性を持った物が作られる傾向が多く、大半はその土地で勢力を持つ者が製作について影響力を持っているという特徴があります。美術作品として製作されるようになるのは中世からとなります。

彫刻を始める初心者の基本

彫刻を始めようと思う時、どのようなイメージを表現してみたいのか、その点を大切にする事が重要です。憧れる作品を模倣してみたいという動機で、時には作りたい物がまず先にあり、次に素材を選択する場合でも、そっくり同じ素材で作るより、簡単な扱いで完成できる素材を選んだり、小型の作品を作るなどの工夫が必要な事があります。まず、初心者に不足しているのは経験です。彫刻家も最初から作品が作れたわけではありません。初心者が彫刻作品を作っている人からの的確なアドバイスが得られれば、よりしっかりと自分の考える作品を完成させる事に集中する事が可能になります。もう一つの例として、製作への意欲があるけれど完成イメージが特に無い場合は、彫刻を教えている教室、おすすめは美術館、専門大学などの講習を利用する方法があります。

彫刻の初心者が始める前に必要な基礎知識

必要な基礎知識は、彫刻に関する基本を習得する必要があります。知識としては素材に対する取り扱い方と、道具に関する情報です。素材や道具についての知識は、趣味の範囲なら情報収集はさほど苦労せずにインターネット情報サイトから調べることができます。木彫や石膏彫刻が基本的にはおすすめの方法ですから、専門校の公式サイトなどで参考にしておくと、始める為のイメージが持てます。実際の作品を目の前にした説明が受けられる機会を有効に活用するのもコツです。美術大学の学園祭や美術展での学芸員や学生の解説を参考にして自分のやりたい作品をどのように準備するべきか、雰囲気を見ながら理解する事ができます。質問すれば役に立つ情報が得られます。

彫刻を始める際に必要なもの

様々な方法がありますが、基礎的な物として彫刻する木などの素材、彫る為の道具として彫刻刀、大型の作品ならノミなどが必要です。機械工具で研磨する方法もあり、グラインダーやサンダーなどを使って仕上げる事もできます。初心者に向いているのは石膏彫刻などもあり、製作するなら道具を手作りする事も場合によっては必要です。楽しめる程度に道具を用意すべきであり、無理なら、画材店で販売している初心者用の手作りキットを利用するのもおすすめです。美大や造形大学など、近隣には大抵学生が行く専門店があるので、立ち寄るといい道具をアドバイスしてもらえます。そして、彫刻作品の大きさによっては完成まで動かさずに製作作業ができる場所が必要になります。

彫刻の初心者が簡単に始める方法・手順

簡単な製作キットが専門店で販売されているので、これを使用して製作する方法が一番早い方法です。石膏で製作する、粘土を使う、などの方法があり、ヘラやスプーンなどもセットになっているので、自分が作りたい物を手早く仕上げるコツがつかめます。基本的に塊を作ってから削りだしていく方法なので、完成まで置いておける場所が必要です。基本やコツは大抵の場合キットに含まれているので、わからない場合はインターネットの情報サイトで調べる事も可能です。また、木彫や竹細工なども割に手軽な方法ですから、彫刻刀やノミ、小刀などを用意して始められます。木材によっては硬くて難しい、木目が彫りにくい、怪我をしやすいなどの注意点があるので、気をつける必要があります。

彫刻の初心者が上達するためのコツ

上達への早道はありませんが、自分で作り出す楽しみを中心にして製作する事が大切です。仕上がりの完成度を上げる熱意を持ち続ける事もコツですが、自分に合った道具を試行錯誤してみるのも一つのアイデアです。手を使って作るので、利き手によって自分の癖が出やすくなりますから、力のかけ具合をどのように調整すればいいのか、製作に際してのスピード感はどれ位必要なのかなど、様々なポイントを意識しながら作っていくと、徐々に技術が習得できます。納得して作業ができるようになると迷う作業が減り、自分の作りたい物と技術のバランスが取れていきます。先輩の作品を見て学ぶ事、名作に触れてそのイメージを理解する事も上達への近道であると言えます。

彫刻に初めて挑戦する人へのアドバイス

挑戦しようと思い立つ事がまず大切であり、次には完成への熱意が必要です。途中で挫折しても、置き場所さえ確保できれば何回でも取り掛かって完成させる事ができるのが、趣味の彫刻の魅力であり強みです。これが顧客に依頼されて製作する彫刻家と最も大きく違う所ですから、製作、完成までのプロセスを大いに楽しんで作る事です。仕上がりが満足できなければ、また上を目指して再挑戦する事も必要である事を理解して最初の作品に取り組みます。素材を前にしてまず第一番目の削り出し作業に際し、気持ちを落ち着けて完成図をイメージしながら進めていく事もコツです。初心者にはつき物の、思っていない所を削る事や素材を割ってしまうなどのアクシデントにも負けない気持ちを大切にします。

彫刻の初心者のまとめ

初心者にとって最初から完璧な作品を目指す必要は無いので、まず、落ち着いて自分と向き合う気持ちで作品を作る態度を持っておく事です。難しい事から挑戦する事も経験となりますが、初心者用の練習キットなどを賢く利用して、自分に合っているかどうかを判断する事もコツです。自分が表現したい方法でなければ、他の素材を試してみる事も勉強になります。また、時間を無駄に使えない人は、通うのが楽な場所の教室や専門校の美術講習を利用してみる事もおすすめです。基本を早く習得すれば、自分が思い描く技術をいち早く練習して手に入れられるので、初心者は経験者からのアドバイスを生かして自分の作品を仕上げる心構えを持っておくのが大切です。

彫刻の歴史

彫刻の歴史は文字よりも早いと言われていて、大学の彫刻専門学科によれば、彫る事で空間を、刻む事で時間的な表現を有しているのが彫刻であるとされています。技術は彫刻された物の置かれる状況によって様々な形で向上してきました。石なら的確な裁断技術、その色による効果的な研磨方法の確立、木であれば木彫に向く木材の選定、保存の方法や木目や質感を生かした表現などです。また、時代が近代に近づくほど建築物や乗り物との関係も多く出現します。ギリシャ様式では列柱のドーリス式彫刻、パルテノン神殿を代表とする柱の装飾彫刻が有名です。インド、朝鮮、中国の仏像は、6世紀頃から日本に伝来し、法隆寺をはじめ後の多くの仏像彫刻の基となりました。

初心者におすすめの彫刻

日本では仏像が各地にあり、木彫の優れた作品として、奈良の法隆寺、新薬師寺や京都の寺で多くの秀作を見る事ができます。仏塔などの建築物、欄間なども価値があるので参考になります。また、世界的に最も有名で名作を数多く製作しているロダンの作品、代表作「考える人」は180cm程の作品が世界に21体あり、上野、京都国立博物館の庭、静岡県立美術館のロダン館で所蔵しています。海外で見られる作品としては、フランスのルーブル美術館の「ダビデ」、「サモトラケのニケ」、「ミロのビーナス」、イタリアのボルゲーゼ美術館の「ペルセポネーの略奪」、ローマバチカンピエトロ大聖堂の「ピエタ」、その他にも現代アートではジャコメッティを見ておく事をおすすめします。