相撲のルールとは
相撲のルールは、簡単に言うと円形の土俵の中で、まわしを締めた二人が組み合って取り組みを行い、勝ち負けを競う競技です。土俵から出るか、地面に足の裏以外がついた場合にそちらが負けとなります。また、反則を行った場合も同様に負けとなります。従ってルール的には非常に簡単で明快なスポーツです。土俵から相手を外に出す場合、体が大きければ相手を抱きかかえて外に出してしまえばいいわけです。従ってプロの力士はほとんどが体が大きいのです。そういった背景から、稽古の一貫としてよく食べてよく眠り、体を大きくすることが強い力士になるためには必須とされています。相手を投げる場合にも体が大きい方が得で、小兵の力士が大柄の力士を投げたりするのはなかなか難しいのです。
相撲を始める初心者の基本
相撲を始めようとする際、初心者の方はまず体を大きくすることを念頭に置かねばなりません。いくらすばしっこくても相撲ではほとんど役に立ちません。立ち合いで体と体をぶつけ合い、がっぷり組んだ相撲になった場合でも力負けしない体つくりが何よりも大切になります。稀に立ち合いで横に変化し、一瞬ではたき込みを決めて勝つシーンがテレビの大相撲中継で見ることもありますが、そういった勝ち方はたまにしか決まらないと考えていくことが一般的です。何度も同じ手を使え対戦相手に戦法をよまれてしまい、相手も立ち合いで前に出てこずに一瞬動きを確認するようなしぐさを見せるようになります。そうなればその時点で作戦負けで、がっぷりと組まれた時点で負けの確率が極めて高くなるのです。
相撲の初心者が始める前に必要な基礎知識
相撲を始める際、知っておきたい基本的な基礎知識としては、番付があります。番付の最上位は横綱で、ここまで上り詰めれば日本の相撲界でトップということになります。横綱になるには横綱審議委員会での決定が必要となり、ここでは勝ち星だけでなく、勝ち方にまで議論が及ぶのです。どっしりと構えて風格を漂わせ、勝ち方も危なげない勝ち方をすることがほとんどでないと、いくら勝ち星を積み重ねても昇進が見送られるケースも少なくありません。また、その下は大関、関脇、小結、前頭、十両、幕下という序列になっています。前頭以上まで昇進すると出世というふうに言われます。ここまで昇進すると、本場所で横綱と対戦する可能性もあるのです。
相撲を始める際に必要なもの
自分で相撲を始める場合、テレビの大相撲中継をよく見ておくことがおすすめです。大相撲の本場所は年間のうち、奇数月に開催されます。開催は日曜から始まって15日間連続で行われ、初日の2週間後の日曜日に千秋楽が行われます。この期間は毎日夕方テレビ中継があり、夕方5時前後からは上位力士が登場してきますので、見どころ満載です。従って初心者の方はこの時間に中継を見て、大相撲の基本や必要知識を勉強することがおすすめです。真剣勝負ゆえ、時には想像も出来ない光景が見られることもありますし、珍しい決まり手が出ることもあります。また勝負事の流れも勉強することが出来、なぜか番付上位力士が下位力士に負けることの多い日もあるのです。
相撲の初心者が簡単に始める方法・手順
相撲を始める際、まず科基本的な練習として、押し出しや寄り切りといった基本的な決まり手で勝つことを頭に置いておきたいものです。押し出しの場合、ツッパリの練習をする必要があります。初心者の場合、練習場の建物の柱を相手力士に見立てて、ツッパリのフォームの形を確立するように心がけることがおすすめです。また、ぶつかりげいこも必要な稽古の一つでしょう。立ち合い後に体を合わし、自分の全体重を相手にぶつけるような気構えで行えばいいです。ぶつかった後、素早く相手のまわしが取れれば自分にとっていい形が作れます。逆に相手には自分のまわしをなるべくとられないようにするのが勝つ秘訣です。取られたとしても、1枚回し程度にとどめておけば有利です。
相撲の初心者が上達するためのコツ
相撲の上達のためには、きちんとルールを把握することや、体を大きくして相手に威圧感を与えることが必要です。また、多くの決まり手がありますが、自分の得意の形を何パターンか確立し、その形に持って行くために立会い後に動くことが大切なのです。テレビの中継を見ていると、「得意の左上手の形になりました」といった表現で実況されるような場面がありますが、プロの力士でも特異なパターンというのがあるのです。従って流れに任せて戦うよりも、戦う前に得意の形に持って行くための戦法をイメージして取り組みに臨むようにすればおのずと勝ち星が増えていきます。初心者の場合、テレビの中継を見て好きな力士の形を真似てみるのも悪くないでしょう。
相撲に初めて挑戦する人へのアドバイス
相撲は裸でぶつかし合う男らしいスポーツです。ルールは難しくありませんし、日本の国技で伝統あるスポーツですので、興味があれば始めてみると面白いです。特に道具も入りませんのでお金もさほどかかりませんので、気軽に始められるおすすめのスポーツであると言えます。毎場所、優勝決定の際の取り組みは非常に盛り上がりを見せ、日本中で多くの人が注目します。テレビのニュースでも本場所中は中入り後の成績が伝えられますので、国民的な注目度も高いでです。強い力士になろうと思えば筋力アップも必要になりますので、筋力トレーニングも行わなければなりません。体が大きくて筋力もあるとなれば、強い力士への第一歩を踏み出したとも言えます。
相撲の初心者のまとめ
相撲は基本的なルールも簡単ですので、初心者の人が始めるにもおすすめです。土俵の外に出せば勝ちというルールや、足の裏以外の部分を地面につければ勝ちというルールが単純明快で勝っても負けても納得がいくものです。たまに土俵際での際どい相撲で、ものいいがついて行司差し違えや取り直しといったことも発生しますが、そういったハプニングも相撲の面白さの一つなのです。3分を超えるとルール上水入りとなり、一旦中断して少し時間をおいてから再度同じ体制で取り組みが再開されることもあります。プロの力士は15日間を勝ちこさなければ基本的に翌場所は番付が下がってしまいます。従って勝負の世界である相撲界は、実力主義の世界であるのです。
相撲の歴史
相撲の歴史は古く、古墳時代の書物にも記録が残っているとも言われています。明治維新以降に近代の大相撲の形が徐々にできていきました。道具を使わずに手軽にできるスポーツですので、戦時中などにも気晴らしにあちこちで行われていたとも言われています。また、昭和後期にはアマチュアの女子相撲の組織が存在した時代もありました。第二次世界大戦後、名力士である大鵬関が現れましたが、この時代には子供の好きなものとして、「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉も生まれました。大鵬関の強さに多くの日本の子供が憧れ、その時代を反映した流行語になったのです。その頃から大相撲は多くの人に認知されるようになり、お茶の間でも話題にされることが多くなりました。
初心者におすすめの相撲
初心者は実際に本場所が開催されている場所に観戦に行くことも悪くありません。他のスポーツと同じく、ライブ観戦すれば面白さの神髄も分かります。ルールも現場に行くと自然に覚えてしまいますし、多くの取り組みを見れば見るほど珍しい決まり手を見る可能で胃も高くなるのです。また、観戦に来ている人が何気なく話していることも耳に入ってきますので、そういったことからも相撲に意外な面白さを知ることもあります。このようなメリットがありますので、初心者でルールや決まり手が何となくわからないような場合、ライブ観戦はおすすめです。そういった観戦で学んだことを日々の稽古でいかし、自分の技のレベルアップを図っていきたいものです。