トライアスロンとは
トライアスロンとは、1974年にアメリカで初めて開催された新しいスポーツであり、水泳、自転車ロードレース、長距離走の3種目を連続して行う耐久レースのことを指します。それぞれの距離設定は大会によって異なりますが、短距離型のショート・ディスタンスや長距離のロング・ディスタンス、合計約226kmで行うアイアンマン・ディスタンスなどがあります。オリンピックではコース設定や競技時間の関係で、短距離型のショート・ディスタンスで行われています。長距離のロング・ディスタンスの場合だと競技時間も長時間となり、体力的にも過酷ですが、ショート・ディスタンスは一般市民でもチャレンジしやすいことから参加者が多いのも特徴です。
トライアスロンを始める初心者の基本
これからトライアスロンにチャレンジしようと決めた理由は人それぞれ違いますが、どんな理由であってもゴールをした時の達成感は言葉では表せないでしょう。トライアスロンは過酷なスポーツではありますが、過酷さを超えるほどのメリットや魅力が詰まっています。チャレンジ精神が強くなったり、自分に自信が持てたり、時間管理がきちんとできるようになったり、ストレス解消にもなります。トライアスロンにチャレンジするためにはもちろん、基本的なトレーニングは必要ですが体力をつけることばかり考えてトレーニングを行うと怪我をしてしまうリスクが高くなります。怪我をしてしまえばトレーニングはおろか、大会へ出場することもできなくなるので初心者の方は無理をしないことをおすすめします。
トライアスロンの初心者が始める前に必要な基礎知識
トライアスロンは体力だけではなく、技術も必要です。トレーニング頻度を上げてがむしゃらに練習するだけではゴールテープは切れません。初心者の場合は、まずフォームの練習から始めることをおすすめします。基礎体力やスタミナはフォームが悪くても走ればそれなりにアップしますが、一度悪いフォームが身についてしまうと修正が難しくなってきます。多少お金は必要となってきますがクラブチームやスクールなどで効率の良いフォームを教えてもらうことが一番の近道となるので強くおすすめします。それができなければトライアスロン専門の本を読んだりインターネットなどで知識を身に付けて、ある程度頭に入れてからトレーニングを始めることが必要です。
トライアスロンを始める際に必要なもの
トライアスロンは水泳、自転車ロードレース、長距離走の3種目があるため色々なものが必要になってきます。トライアスロン用のスパッツとTシャツがあればトレーニングも大会も参加できますが、本番では少し恥ずかしいと感じることもあるでしょう。最低限、トライアスロン用のスパッツはパッドが入っているものを選ぶことが基本です。また自転車ロードレースの場合はその日の気候によって汗だくになったり、寒くなって体温が下がってしまうこともあるので専用のウェアを用意しておいた方が良いでしょう。また特に冬のトレーニングの際は必ずバイク用の冬グローブを使用することが基本です。寒さで手がかじかんでいてはブレーキを握るタイミングが遅れてしまい怪我をしてしまう可能性があります。
トライアスロンの初心者が簡単に始める方法・手順
普段からあまりからだを動かすことに慣れていない人は先ずはウォーキングや軽めのジョギングで基礎体力を養う必要があります。基礎体力がついてきたらスポーツクラブやスイミングスクールなどでスイムの練習を取り入れてみたり、太ももの裏を意識してバイクを漕ぐようにトレーニングすることでキレイなペダリングができます。キレイにペダリングができると楽に漕ぐことができますし、スピードアップにも繋がります。また学生時代は陸上部に所属していたという人や普段からスポーツをしている人はトレーニングばかりに励むのではなく時にはからだの声を聞くことが大切です。疲労感があったり、筋肉の張り、痛みなどを感じた場合はトレーニングを中止してしっかりと休養することが長く続けるコツだといえます。
トライアスロンの初心者が上達するためのコツ
初心者の方に多いのですが、トレーニングを行えば行うほど体力がついたり、筋肉が強化されると勘違いしている傾向にあります。トレーニングはからだを疲れさせる行為でもあるので、回復を待たずに毎日トレーニングをしていてはパフォーマンスがどんどん低下して逆効果になります。疲労や筋肉痛から回復したからだは前よりも少し頑丈に作り直されるため、上達するにはからだを回復させる時間をつくることが必要です。疲労や筋肉痛は回復のサイクルを繰り返すことによって体力はどんどんアップしていくことを念頭に置くことです。一週間程度の休養でも体力が落ちるということはないので、週に1度のトレーニングなら初心者の方でも始めやすいですし、効率よく上達することが可能です。
トライアスロンに初めて挑戦する人へのアドバイス
当然ですがいつまでも同じ強度のトレーニングばかりしていては体力は向上しません。毎回同じような強度のトレーニングばかりしていくと、からだはこれ以上強くする必要がないと判断してしまうのです。これでは現状維持にしかならないので、体調の良い時はスピードや時間など練習の強度を高めてみたり、頻度を増やすことをおすすめします。いきなり頑張りすぎてしまうと怪我の原因ともなり得ますし、フォームも乱れていることが多くなるので少しずつ強度を上げていくのが基本となります。またトレーニングで着なれているウエアやシューズで当日のレースに参加することです。レース中に靴ずれを起こしたり、服が摩擦で擦れることもあるので必ず大会までにチェックしておくようにしましょう。
トライアスロンの初心者のまとめ
普通に泳げる方や普段からスポーツなどでからだを鍛えている人の場合ですと3ヶ月間程度かけてトレーニングを行えばショート・トライアスロンの完走は可能です。全く泳げない人やあまりからだを動かすことに慣れていないという人の場合は、約6ヶ月のあいだにしっかりトレーニングを行えば完走することは可能です。初めから過酷なトレーニングを積むと大変過ぎてもうイヤだと思ってしまい挫折してしまう可能性があるので、週に1度のトレーニングから始めるのが基本です。スタミナが付いてきたと感じたら少しずつ運動強度を上げながらフォームを意識したり、ペースを維持するようにします。トライアスロンは距離が長いので精神的にも体力的にもコントロールすることが必要です。
トライアスロンの歴史
トライアスロンは1978年、ハワイのオアフ島で初めて開催されました。トライアスロンという名称の由来はギリシャ語で数字の「3」を意味する「tri」と競技を意味する「athlon」を組み合わせてできた言葉とされています。ハワイのオアフ島ではホノルルマラソンやラフウォータースイム、バイクレースの3種目の耐久レースが行われていたことをきっかけに退役軍人がどのレースが一番過酷なのかを知るために3つのレースを一緒にやってみようと案を出したことがトライアスロンの始まりです。それによって日本にも広まり、1981年に日本で初めて皆生トライアスロンが開催されました。現在ではアメリカやヨーロッパからの参加者も多くあっという間に店員が埋まってしまいます。
初心者におすすめのトライアスロン
初心者の人は初めて出場する大会はどれを選べばよいのかと迷ってしまうものです。初心者の方でもアイアンマン・ディスタンスにチャレンジしたいという人もいますが、トレーニングや運動経験の浅い場合はショート・ディスタンスがおすすめです。また自宅から遠い場所で飛行機を利用しないといけない場合はバイクを分解しなければならないので、慣れていないと大変です。できれば車で行ける範囲内で開催されている大会を選ぶことをおすすめします。コース選びも重要です。起伏の激しいコースであればよっぽど練習を積み重ねていない限り、完走できる可能性は低くなります。バイク、や走るコースはできるだけ坂道や下りのないフラットなコースの大会が良いでしょう。