声楽レッスンとは
声楽といえばベルカント唱法が有名ですが、これ以外の唱法を声楽と称しているものもあります。すなわち、声楽といっても、イタリアオペラの発声方法の基本となっているベルカント唱法だけでなく、ボイストレーニングという非常に幅広い唱法を含んで声楽と称しているところもあります。そのため、音楽教室などに通おうとする際にはどのような唱法を指導されているのか確認することが必要でしょう。一般的なベルカント唱法のレッスンでは、講師のピアノや講師の歌声に続いて発声練習をしたり、練習曲を歌ったりします。そうして歌うための筋肉や体作りをしつつ、歌うときの姿勢や口の開け方、息の吸い方やはき方、舌の位置、外国語の発音、装飾符の歌い方など様々な技術を教えてもらえます。
声楽レッスンを始める初心者の基本
まずは自分の声楽レッスンの目的を明らかにしておくことが必要です。音楽大学受験などのプロ志向であれば、やはりベルカント唱法を習う必要があるでしょう。趣味で声楽を始めたいのであればこれに限りませんが、のどを壊さないようにするためには理論がしっかりしていて実績がある唱法を選ぶようにしましょう。将来的にいろいろな歌を気持ちよくのびのびと歌えるようになるためには基本をしっかりと身につけること大切です。発声練習の時間をしっかりと取って基本の習得に力を入れたレッスンをしてくれる教室、講師を選ぶことをおすすめします。自分で練習を行う際にも、鏡を見ながら行う、録音をして後で聞いてみるなどの工夫をして基本から外れないように心がけることをおすすめします。
声楽レッスンの初心者が始める前に必要な基礎知識
声楽とひとくちにいってどこまでを声楽と定義して、何をもって声楽の講師を称するのかはあいまいです。音楽大学を卒業した講師であっても、専門は声楽ではなく、ピアノやバイオリンなどの楽器であったりすることもあります。このような講師の方はベルカント唱法についても一通りの知識はお持ちであるとは考えられますが、声楽を専攻した方とは経験の幅は異なるかもしれません。やはり声楽専攻の方がおすすめです。また、ミュージカルなどを学ぶ学校を卒業した方が声楽の講師となっていらっしゃる場合もあります。自分がオペラの歌やミュージカルやポップスのような歌では適した歌い方が異なるので自分がどんな歌をどのように歌えるようになりたいのかを考え、初心者ではあっても基礎知識は頭に入れてからレッスンの仕方を選ぶことをおすすめします。
声楽レッスンを始める際に必要なもの
ピアノがあれば最適ですが「これがないとできない」というわけではありません。音楽教室にはピアノ付きの貸し教室やスタジオもあります。楽譜も必要になることもありますが楽譜が読めなければ「プロの歌手が歌うＣＤ」や「その他の音楽プレーヤー」や「講師によるＣＤ付きの教本」を利用するのもよいでしょう。音楽教室などの講師に教わるのであれば許可を得て録音させてもらい自宅で練習する際に利用するのもよいでしょう。声楽は正しい姿勢を保つことも大切なので身長に合わせて調節することができる楽譜のおけるスタンドもあるとよりよいでしょう。また全身と口腔内の映る鏡もあれば自分の癖を直して正しいポジションを取る練習をするのによいでしょう。
声楽レッスンの初心者が簡単に始める方法・手順
初心者としては、音楽教室に通い専門的で経験もあるプロの講師に教わるのがベストであるとは考えられますが、いろいろな制約があってそうもいかない場合もあります。そのような場合は、教本を買って自分で練習をするという方法もあります。最近ではＣＤ付きのものも販売されており、自宅でも気軽にレッスンを進められます。また、家族や近所に気兼ねする場合は、カラオケボックスや貸し教室、スタジオなどを利用するとよいでしょう。発声練習をするだけでも歌うために必要な筋肉が鍛えられるので、基本が身に付きます。また、声を出しにくい夜間などは鏡を見て正しい体の姿勢を作り、口の開け方も練習するとよいでしょう。また、口の周りや腹筋などの筋肉を鍛え、声を出さないで練習することもできます。
声楽レッスンの初心者が上達するためのコツ
初心者としては、はじめのうちはマンツーマンレッスンで専門性及び経験のあるプロの講師に教わるようにするとよいでしょう。グループレッスンの方が比較的安価ではありますが、声の性質、声帯、体の癖、体質などには大きな個人差があるため、最適なレッスン方法はその人によって違います。そうした個人差に配慮することにより声帯を壊したりしないで安全かつ効率のよいレッスンになると思います。声楽レッスンは継続することで歌うための筋肉やそのほかの要素が統合され、上達していきます。短時間の発声練習だけでも構わないのでインターバルを空けすぎずに継続して取り組みましょう。普段の自宅での正しい練習を方法についても丁寧に教えてくれる講師を選ぶのも効果的でしょう。
声楽レッスンに初めて挑戦する人へのアドバイス
学生時代の音楽の授業やカラオケなどで歌った経験から「自分は歌が下手だ」と思いこんでしまっている人もいるかもしれません。しかし、歌うことは本来楽しいことだと思います。上手い下手にこだわらず、初心者であるという特権を活かしてのびのびとレッスンに励みましょう。正しいレッスンを繰り返すうちに、歌うための体作りは自然と出来あがってきます。そのため、前日にはできなかったことが翌日にはなんとなくできるようになっていたということもあるでしょう。声域が広がり出せなかった音が出せるようになったり、発音の難しい外国語を自然に覚えたり、声楽レッスンに初めて挑戦する人だからこそ、嬉しいサプライズもたくさんたくさん生まれてくるでしょう。
声楽レッスンの初心者のまとめ
初心者であることは強みであると思います。変な癖が付いていないので、素直に正しい発声を学び、理想的な歌い方を学習することができます。そのためにこそ、正しい知識を得て基礎、基本をしっかりと身につけられる講座を選ぶようにしましょう。せっかく声楽レッスンを習うのであれば、自分の好きな歌を歌えるようになりたいものですが、ここであせらず、まずはそうした基礎を体得できるまで丁寧に繰り返し教えてくれる教室、講座を選ぶようにしましょう。初心者にもおすすめの講座を比較してより自分の目的や通いやすさに合ったものを選ぶようにするとよいと思います。正しい声楽の基礎レッスンを継続することで、他の筋トレと同様に声帯の正しい筋トレが行われ、好きな歌を無理なく幅広く歌えるようになるでしょう。
声楽レッスンの歴史
声楽というとオペラのベルカント唱法を連想します。ベルカントとはイタリア語 で「美しい歌唱」の意味で、イタリア・オペラにおいて自然で美しく理想的な歌唱法であるとされています。ベルカント唱法の美しい歌唱法は世界に幅広く広がり、現代でも音楽を専門とする教育機関の声楽レッスンの基本ともなっています。しかし昨今では音楽の価値観も多様化し、歌唱法も様々なものが生み出されました。ミュージカルや様々な音楽ジャンルに適した歌唱法も広く指導されています。そのため声楽という定義も曖昧になってきており、声楽レッスンも多様さを増しています。教会や大学、学校で教えられてきた限られた人たちへの限られた唱法による声楽レッスンから自己表現や健康増進のためといったような多様な目的で多様なレッスンが行われるようになってきました。
初心者におすすめの声楽レッスン
初心者にははじめのうちはマンツーマンレッスンである程度の期間継続してレッスンに通うのがおすすめです。しかし、忙しい人にはこれがなかなか難しいという現状もあることでしょう。そのようなときには、チケット制やフリー予約制、インターネット予約制を採用しているような教室を選ぶとよいでしょう。講師によるレッスンの他に、自主レッスンのための教室を格安あるいは無料で貸してくれるところもあります。自分にとって負担にならない環境を作ることで、結果的に長く継続して通えます。また、講師を自由に選べる教室もあります。専門性が高く経験もあることはもとより、自分にとって分かりやすい指導をしてくれる講師を選びましょう。声域や歌の好みが似ていることも楽しくレッスンを続ける上では大切な要素になるでしょう。
